医学生の趣味ブログ

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眉唾な美容① ヒト幹細胞美容液

医学部に入学してから色々と思うものの一つに、「医学的にみて明らかにおかしいでしょと思う化粧品や美容液、健康法がまかり通っているな」ということです。

そのため、個人的に気になった眉唾な美容について反論していこうと思います。(あくまでも個人の意見です。特定の商品を批判するものではないのでご容赦ください)


記念すべき第一弾はヒト幹細胞美容液です。

 

ヒト幹細胞美容液とは

そもそもヒト幹細胞美容液とは何なのかという説明からしたいと思います。

読んで字のごとくなのですが人の幹細胞入りの美容液です。


幹細胞とは人間の全ての細胞を作る上での最初の細胞のことです。
つまり、心臓も幹細胞から分化するし、皮膚も幹細胞から分化します。
ようは赤ちゃん細胞ということですね。

眉唾な理由

おそらく、こういった商品の謳い文句は「アンチエイジング、幹細胞から細胞の若返りを」みたいな感じなのでしょう。


「それが含まれた美容液は若さを保つのにさぞ有効なんだろう」なんて思ってはいけません。

眉唾な理由を説明していきます。

 

まず幹細胞を皮膚に塗ったところで効果はまずないでしょう。美容液は乾きますから幹細胞が破壊されます。仮に乾かないとしましょう。
幹細胞を培養するには不純物を入れてはいけません。美容液には培養液以外の美容成分が入っています。不純物です。


幹細胞って大まかに言うとiPS細胞とかES細胞のことなんです。(実際には造血幹細胞とか皮膚幹細胞とか他の幹細胞の種類もありますが)
これが美容液に含まれていてアンチエイジング効果があるらしいです。
ノーベル賞狙えますね。

現在iPS細胞などの医療が超成功しているかと言われると問題はまだまだ山積みです。

そんな簡単にアンチエイジングの効果出てるならぜひとも美容ではなく医療分野に還元してほしいです。


そんな感じでちょっと医学的にどうなの?と思うヒト幹細胞美容液でした。
ヒト幹細胞美容液の説明書をじっくり読んだわけではありません。もちろん何らかの効果があるのかもしれませんが、字面でとらえるとおかしいよねということをまとめてみました。
(ヒト幹細胞化粧品もね)